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鳴子の伝統工芸品鳴子こけしについて日本こけし館に取材してきました!

皆さん一度は聞いたことがある伝統工芸品「こけし」は、ここ大崎市鳴子で多く作られています。しかし、「なぜこけしが生まれたのか?」、「いつ作られたのか?」など詳しいことを知っている人はなかなかいません。そこで今回は、鳴子こしについてピックアップしました。

こけしって何?

こけしとは元々、子供たちの玩具として作られました。元々は木工職人さんが、食器などを製作する際に余った材料から玩具を作り始めたのがきっかけです。しかし初めからこけしの形だった訳ではなく、初めはおしゃぶりのようなものから作られそれが進化していってこけしになったと言われています。

伝統こけしの地域

玩具として作られたのが始まりのこけしも、現在は全国の様々な地域でこけしが作られています。しかし、伝統こけしと言われているこけしは東北6県11系統しかありません。宮城県では大崎市鳴子の【鳴子系】の他に、【弥治郎系】や【作並系】など系統ごとに大きな違いがあります。こけしの形だけでなく描かれている模様や表情など、地域ごとの特徴が出ています。しかしどのこけしを見ても共通して表現されているのが、可愛さではなく東北の女性の素朴さです。

伝統こけし11系統

土湯系 (土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉・福島)
頭部には蛇の目の輪を描き、前髪と、鬘の間にカセと呼ぶ赤い模様がある。胴の模様は線の組み合わせが主体。
弥治郎系 (白石市弥治郎・宮城)
頭頂にベレー帽のような多色の輪を描き、胴は太いロクロ線と簡単な襟や袖の手書き模様を描く。
遠刈田系 (遠刈田温泉・宮城)
頭頂に赤い放射線状の飾りを描き、さらに額から頬にかけて八の字状の赤い飾りを描く。胴は手書きの花模様で菊や梅を重ねたものが一般的、まれに木目模様などもある。
鳴子系 (鳴子温泉・宮城)
首が回るのが特徴。首を回すと「キュッキュ、キュッキュ」と音がする。胴体は中ほどが細くなっていて、極端化すれば凹レンズのような胴体を持つ。胴体には菊の花を描くのが通常である。
作並系 (仙台市、作並温泉、山形市、米沢市、寒河江市、天童市・宮城、山形)
山形作並系ともいう。また山形を独立系として扱う場合もある。頭頂に輪形の赤い飾りを描き、胴は上下のロクロ線の間に菊模様が描かれる。
蔵王高湯系 (蔵王温泉・山形)
頭頂に赤い放射状の手柄を描くが黒いおかっぱ頭もある。胴は菊や桜のほか、いろいろな植物を描く。
肘折系 (蔵王温泉・山形)
頭頂に赤い放射状の手柄を描くが黒いおかっぱ頭もある。胴は菊や桜のほか、いろいろな植物を描く。
木地山系 (木地山・秋田)
頭部には大きい前髪と鬘に、赤い放射線状の飾りを描く。胴は前垂れ模様が有名だが、菊のみを書いた古い様式もある。
南部系 (盛岡、花巻温泉・岩手)
おしゃぶりとして作られた無彩のキナキナが原型。簡単な描彩を施すものも作られる。キナキナ由来で頭がぐらぐら動くのが特徴。
津軽系 (温湯温泉、大鰐温泉・青森)
温湯系ともいう。単純なロクロ模様、帯、草花の他、ネブタ模様などを胴に描く。

こけしの名称の由来

こけしの名称は元々、産地によって異なっていました。木で作った人形からきた木偶(でく)系の「きでこ」、「でころこ」、這い這い人形からきた這子(ほうこ)系の「きぼこ」、「こげほうこ」等があった。また「こけし」という表記も、戦前には多くの当て字による漢字表記(木形子、木削子など)がありましたが、1940年(昭和15年)に東京こけし会が開いた「第1回現地の集まり・鳴子大会」で平仮名表記の「こけし」に統一されました。

総評

大崎市に住んでいる方でも、そうでない方でも一度は聞いたことのある伝統工芸品「こけし」。しかしそれが、どういった歴史で生まれたのか?こけしの由来は何か?など、詳しいことは全く知りませんでした。今回取材させて頂いた「日本こけし館」では、こけしができた歴史やこけしの由来、地域ごとのこけしなど、こけしの奥深さを知ることができました。
こけしについて学ぶほかにも、実際に制作している姿や体験コーナーなどがございます。一度足を運んでいただければ、こけしという工芸品をまた違う視点から見ることができると思います。
ぜひぜひ皆さん行ってみてくださいね!
下記の画像をクリックすると、【日本こけし館】のホームページにジャンプします。

日本こけし館/宮城県鳴子温泉

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