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つくり手さんの想いと技を届けたい 竹工芸館

今回は、岩出山町にある竹工芸館さんへお邪魔し、手作り体験とつくり手さんの手仕事を通して色々と学んできました。

竹工芸館はどんな目的で建てられたのでしょう?

岩出山のしの竹細工は技術伝承と新製品開発の為、昭和23年に竹細工の指導所が設けられたのが始まりで、これが現在の竹工芸館へと姿を変え平成14年にオープンしています。作品は皇室にも献上されるほど素晴らしく、現在25名程のつくり手さんが丹精込めて作る竹細工は、とても貴重で素敵なのもばかりでした。

しの竹とは、そもそも何ですか?

唐竹など、竹にも様々な種類があるそうで、このしの竹は指先程の細い竹で、柔らかく編みやすい為、昔から女性のつくり手さんが多かったようです。
ザルの製作には網目部分は、しの竹。フチ芯部分には硬い唐竹と、1つのザルにも何種類かの竹が使われています。食用には不向きとの事で苦みがあり美味しくないそうです。

伊達政宗が青年期を過ごした地、岩出山。
この地に伝わる伝統工芸「しの竹細工」の始まりは、享保年間(1720年頃)岩出山城第四代城主伊達村奉公が京都から職人を呼び藩士の手仕事として、奨励したことによると伝えられています。
しの竹の皮だけを使い、表皮を内側にして編み上げており、指先にやさしく、水はけが良いなど機能的に優れているところが大きな特徴です。
竹の皮だけを使う事でお肌に優しく、水切れも優れているのが岩出山しの竹で作られたザルの特徴です。取材時も、ちょうどザルを買いに来ているお客様がいらっしゃいました。

採取した1年分のしの竹
細く割いたしの竹

手作り体験!竹トンボを作りました!

ここでは、手作り体験も行っていてザルや一輪挿し、竹トンボなど実際に作る事ができます。
私は今回竹トンボを作ってきました!指導者の方が、優しく丁寧に分かりやすく教えて下さいました。

まずはこちら

見てるいると簡単そうなのですが、これが本当に難しく意外と力が必要でした。思うように刃が進まず大変でした。

形が出来たら、こうやって指の上に乗せてやじろべえのように左右のバランスをみます!バランスが取れていないと、竹トンボが真っすぐに飛ばないんです。
バランスが取れていると、コマのように綺麗に回ります。
そして完成!
約30分程で出来ました。

体験用の刃先は丸く整えてあり、お子様にも安心設計になっていました。夏休みの工作にぴったりですね!
指導者さんの削った後の竹の枚数と、私の削った竹の枚数がこんなにも違う…
一目瞭然ですね(苦笑)
職人さんの凄さを実感しました。

竹細工に使う竹は生えている場所によっても竹質が違うため、その中から扱いやすく、いい竹を自分で見極め自ら調達するのも大切との事で、毎年竹が水分を吸わなくなる時期である雪の積もる前(12月頃)に1年目の竹を1年分山で採取しています。

竹細工の魅力は、型があるものではなく、手一つで自分だけの‘良いもの’を作る喜びがある。
満足できるもので使い手さんに喜んでもらえるので、つくりがいある。
そしてなにより作り手の温かさを使い手にそのまま伝えられるこれが作る1番の醍醐味なのだと教えて下さいました。
今では和風モダンなインテリアや姉妹都市である北海道当別町の特産スウェーデンガラスと組み合わせた花器や照明器具など現代の様式に取り入れやすい商品の開発も進んでいるとの事でした。

つくり手の方々

竹を1本1本丁寧に割いて、編んでと作業をされていらっしゃいました。一つの作品にかかる時間は、つくり手さんでも1日1つ作れるかどうかだそうです。
素人ともなれば3か月以上かかるとのことです。

竹製品のお手入れ方法

竹製品は使い終わったらしっかりと陰干しにして乾燥させる事で、劣化を防ぐことができます。毎日使うザルなどは、2~3個を用意し濡れたら乾かしてしっかり乾いたものを使うというのが理想で、しっかり乾かないまま使っているとカビや早期劣化の原因に。
竹は昔から、ものさしや茶道具に使われていますが、それは竹が環境による変質や変化が最小限に抑えられるからという理由があります。
それに、今でもおにぎりやお肉を竹の皮に包んであるのを見かけたことはありませんか?竹には殺菌作用、防臭作用があるのです。竹炭の消臭作用は有名ですね。
竹製品は正しいお手入れで長く快適に使えます!

まとめ

今回のしの竹細工体験では、その難しさとその中にある面白さを体感できました!
竹で何かを作る機会がなく、とても貴重な体験、思い出となりました。子供の頃の図工の授業を思い出し懐かしく感じました。
この伝統と手仕事の素晴らしさ、つくり手さんのぬくもりの詰まった作品をずっと残していきたいですね。
コロナ禍でおうち時間が多い中、親子の良きコミュニケーションツールにもなると思います。ぜひ足を運んでみて下さい。

店 名 竹工芸館
営業時間 9:00~17:00
定休日水曜日・年末年始
駐車場あり
電話番号 0229-73-1850
住 所 〒989-6436
宮城県大崎市岩出山二ノ溝115

※入館無料(体験メニューは要問い合わせ)

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